■2004年10月28日(木)ドキュメント解析2回目(提出1回目) | テーマ:「祭」
---- 「誰も知らない」
お祭りの前日こんな夢を見た。
揺らめく提灯の明かり。盆踊りと太鼓の音が響き渡り、屋台の喧噪が人々を包む。私は一心にその綺羅を見つめていた。ふと気づくと、手をつないでいたはずの母が居ない。私はあわてて母を捜す。人ごみをかき分け広場を一周してやっとこさ母と同じ服を着ている人を見つけた。でも何かが違った。 その人はお面をしていた。お面屋で売っているプラスチックの狐の面だ。仮面ライダーやアンパンマンのキャラクターが並ぶ中に昔から1つだけおいてある異質なお面。私が一番嫌いなお面。はっと気づくと金魚すくいをしていた子供も、肩車をして神輿を見ていた親子も皆が狐のお面をしている。お面屋にあれだけあった狐の面が無い。 私は母の服を着ている人におそるおそる近づいた。と、その人はにやりと笑って(お面が笑うはず無いのだけど、私には確かにそう見えた)、少し小さな狐の面を私に向かって差し出してきた。私は突然心臓をわしづかみにされたように感じた。そしてすぐにそのお面をつけなければいけないような茫とした義務感が襲ってきた。お面を受け取り、両脇についたゴム紐をのばす。みんなが私の方を見ている。なぜだかとても恐ろしかった。震える手で顔に当てようとした途端に、目が覚めた。
翌日私は熱を出した。窓から聞こえる祭りの喧噪を尻目に、一人布団で氷枕と格闘していた。熱が引いて、学校に行けるようになっても私はみんなの話に全く加われない。どうやらみんな異星人になってしまった。 ----
ラストの1文には結構文句が付きましたが、僕の感覚からするとこれの方が面白いです。ぶらしというか揺らしというか、表現を偏らせないためのガス抜き法みたいなのが、僕の場合こんなんです。
ネタとしては実体験を混ぜた、ファンタジーというところでしょうか。病気がちで、遠足に1人だけ参加できないなんてことは良くありました。それと、正直地元の祭りに良い思い出なんて無いのです。
ちなみに人気投票では2位。自分内では1位をそんなに評価していないので、内心ウハウハです。
僕の今回の一押しは麻薬ネタの人で、つか村上龍ですかアンタは! とか思いました。文章はそんなに洗練されてないんですが…… ネタとしてこんなもん引き出しにないですわい。まあ今回ので吸収しましたけどね!(負け惜しみ) |
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